美容の知識を深めたい、仕事に活かしたい、副業や発信に挑戦したい——。
そんな思いから、美容系の資格取得を考える人が増えています。
なかでも「化粧品検定」や「コスメコンシェルジュ」はSNSや雑誌でもよく目にする人気資格。
でも、実際にどんなことを学ぶの?難易度は?本当に役に立つの?
この記事では、私自身がこれまでに受講・合格した5つの美容系資格・講座のリアルな体験談を、
メリットも正直な感想も含めてまとめました。
これから資格取得を検討している方の参考になればうれしいです。
なぜ資格を取ろうと思ったのか?
私は、現在はマーケティングの仕事をしていますが、美容に関連する業務もしていたことがあります。
幅広い年齢層の方と関わる仕事の中で、メイクやコスメに触れる機会も多くありました。
ただ、長年なんとなく「好きだから」「経験があるから」で行ってきた自分に、
ふと不安を感じたことがありました。
――この知識、本当に正しいのかな?
――自信を持って伝えられているかな?
――もっと根拠のある提案ができたら…。
そう感じたのが、美容系の資格を取ろうと考え始めたきっかけです。
また、将来的にはコスメライターとして副業や転職にもチャレンジしたいという思いもあり、「第三者に証明できる知識」を持っておきたいと考えるようになりました。
とはいえ、最初は「資格って本当に意味あるの?」「自己満足で終わらない?」と迷いもありました。
そこで私は、無料で受けられる『化粧品検定3級』からスタートしてみることにしたのです。
化粧品検定3級(Web受験:無料)
美容資格に興味を持ち始めたとき、最初に受けたのがこの「化粧品検定3級」でした。
なんといっても魅力は、無料・オンライン完結・即時合否がわかるという気軽さ。
公式サイトにアクセスして登録すれば、すぐに受験可能で、所要時間は15分程度。
空き時間にスマホからでも受けられました。
いつでも何度でも無料で受けられるという点から、
気負うことなく「とりあえず受けてみよう」と挑戦することができました。
内容は間違えがちな化粧品の知識について、全20問で16点合格です。
スキンケアやメイク、紫外線など美容の基礎知識が中心で、感覚的にわかる問題が多めでした。
美容雑誌やSNSを日常的に見ている方なら、無勉強でも合格できる可能性が高いと思います。
とはいえ、「意外と知らなかった」こともあり、知識の“穴”に気づくきっかけにもなりました。
これから1級やコスメコンシェルジュを目指す方にとっては、自分の現在地を確認する意味でも、最初の一歩としてとてもおすすめです。
合格するとPDFで合格証書がもらえます。
SNSキャンペーンも実施しているのでSNS投稿をすると証書の原本がもらえます。
(SNSシェアに抵抗がある場合は、有料で発行もできるようです。)

証書を手にすると無料で受けたものであっても「合格した」という実感が湧いて、次も受験しようというモチベーションにもなりました。
こうして私の「化粧品検定への道」が始まりました。
化粧品検定 2級・1級(会場受験:有料)
本格的に知識を深めたいと思い、次に受けたのが化粧品検定2級・1級です。
現在では「準2級」というオンライン受験可能な級も存在しています。
(2025年春に新しくできたものです)
私が受験したときはまだ準2級はなかったので、
3級を合格した後に2級・1級の受験に向けて動き出しました。
2級と1級は別日に受験することもできますが、私は同日に併願受験しました。
2回に分けてしまうと集中力やモチベーションが続かないと思い、一気に受けてしまおうと思ったからです。併願受験だと受験料が少し割引になるというのも背中を押してくれました。
勉強期間は約2ヶ月。平日の夜や休日を使って、公式テキストと対策問題集を中心に勉強しました。
早期申し込みをすると受験対策になる動画がもらえるキャンペーンもあるので、そういった無料でできるものはしっかりと手に入れました。
2級は「肌・髪・爪の構造」「肌悩みの対策」「メイクの基本」など、より実用的な内容が多く、美容に関心のある方なら楽しみながら学べる印象でした。
2級といっても3級の内容も試験範囲に入るのでテキストをすみずみまで目を通し覚えていきました。
一方、1級は内容がかなり専門的で、「医薬部外品の分類」「成分名」「化粧品についての法律」など、いわゆる“暗記モノ”が多めです。私の場合、化学記号や成分の名称を覚えるのが一番苦戦しました…。
界面活性剤の種類も「コカミドプロピルベタイン」や「ラウラミドプロピルベタイン」などカタカナが多く、似たような名称がなかなか覚えられなかったです…。
試験用に勉強して初めて、「化粧品ってこんなにもたくさんの成分でできているんだ」とびっくりしたのと同時に「自分が使うものの成分を知っておくって大切」とも思いました。
合格率は2級が約70%、1級が約60%前後と言われていますが、過去問と公式テキストをきちんとやれば合格は十分可能です。実際、私は公式問題集を3回以上繰り返したことで本番でも安心して臨めました。

試験当日は午前に2級受験、午後から1級受験というスケジュールになっていました。
会場には昼食を食べるところがないこともあるので、事前に確認は必須です。
(私は事前にコンビニでパンを買って会場近くのベンチで食べました。)
学生以来の試験会場に緊張しましたが、割といろんな年齢層の方や男性も受験しにきていたのが印象的でした。うろ覚えではありますが、約半数は併願受験をしていました。
適度な緊張感で試験に臨むことができたので会場受験も良い経験になりました。
試験を受けてある程度は手応えがあったものの、やはり合格通知が来るまではドキドキの日々を過ごし、1級2級ともに合格の連絡が届いた時は嬉しかったです。


合格後には、きちんとした知識に基づいて美容の話ができるようになり、「自信」と「説得力」が一気に増したのを感じました。趣味で終わらせたくない方には、1級取得はとても良いステップになると思います。
コスメコンシェルジュ(Web受験:有料)
「化粧品検定1級」の合格後に申請できるのが、日本化粧品検定協会が認定する特級コスメコンシェルジュです。
1級までは“知識の証明”でしたが、コンシェルジュは“実践力”も評価される資格。認定には協会が開催するセミナーの受講と、オンラインでの課題提出が必要です。
また、セミナーの受講には日本化粧品検定協会の会員(入会費・年会費必要)である必要もあります。
セミナーでは、成分表示の読み解き方や、肌悩みに合わせたアイテム提案の組み立て方など、よりパーソナライズされたアドバイスができる知識と考え方を学びました。
知識を詰め込んだ1〜3級から、今度はその知識を使っていかに提案できるようにするか?肌悩みに寄り添えるか?といった内容が中心になっています。
学習はオンラインで完結するので、仕事が忙しい私にとってはとても助かりました。
試験もオンラインで受験でき、テキスト参照OKだったので「いかに知識を自分の言葉で定着させるか」が重要だったと改めて感じます。
認定後はコスメコンシェルジュとして名刺やプロフィールに肩書きを使えるようになります。美容に関する発信をする方、副業で活動を考えている方には大きな信用になると実感しています。

やっと一通り終わった!やり切った!と思ったのも束の間…。
私の目に飛び込んできたのは「協会認定上位資格」の文字。
「コスメコンシェルジュインストラクター」と「コスメライター」という資格はコスメコンシェルジュになった方しか受けられない資格です。
そんな資格があったなんて…。
やり切ったと思っていた私は悩みました。
まだ勉強を続けるのか?もうここで辞めるのか?
結果は「続ける」でした。
私が選んだのは「コスメライター」資格。
人に教えることよりも文章を書く方が自分に合っていたからです。
将来的に、美容について発信していく時に役に立つのでは?と考え受講を決めました。
知識はあっても伝え方がままならなければ勿体無い。
それなら美容に特化したライターとしての知識も必要と思い、コスメライター講座の受講が始まりました。
コスメライター講座(ベーシック/アドバンス ともにWeb受験:有料)
コスメコンシェルジュの資格取得後、「せっかく学んだ知識を発信につなげたい」と思い、受講したのが日本化粧品検定協会監修のコスメライター講座(ベーシック・アドバンス)です。
ベーシックコースでは、記事構成や読者ニーズを意識した書き方の基本、薬機法に配慮した表現など、ライターとして最低限押さえるべき知識とスキルを学びました。
コスメのプレスリリースを見ながら、商品の特徴や1番伝えたいことを読み取り、決められた文字数で文章を書く。これが本当に難しかったです。ライターはあくまで「第三者目線」。文章を書いているとどうしても主観がチラついてしまうのが私の課題でもありました。
文章を書くスキルはとにかくたくさん読んで書くこと。そう考えて、講座を受けながら色々と手持ちのコスメを紹介するとしたら…と考えて過ごしていました。
試験では日本語理解の選択式試験と決められた文字数で書く記述式試験がありました。
記述式試験は文章の内容でスコアがA・B・Cに分けられ、A・Bが合格です。文章に絶対的な正解はないと分かっていても「私の文章おかしくないかな?」と不安でいっぱいでした。
結果とともに試験で提出した文章に赤入れされて返却されます。この採点がとても助かりました。どの部分が良くてどの部分がダメなのかを個人個人にフィードバックしてもらえるので、自分の実力を知ることができました。

アドバンスコースになると、より実践的に「長文の書き方」「SEOを意識したタイトル設計」「伝わる文章の磨き方」などが中心になります。
取材記事の書き方や企画の立て方など、ライターとして活動していくのに必要な内容が入っているのが印象的でした。また、美容を扱う上で欠かせない「薬機法」だけでなく、「景品表示法」といった法律についても学ことができたのが良かった点です。
副業や在宅ワークとしてライターを目指す方、SNSやブログで美容発信をしている方にとっては、確かなステップアップになる講座だと思います。
アドバンスコースの結果はまだ出ていないので、無事合格することを願うばかりです。
メイクカラーコンシェルジュ(ベーシック Web受験:有料)
コスメライターの講座受講と並行して、新たに講座が開設されるという情報を知りました。
それがこの「メイクカラーコンシェルジュ」です。
- 「色彩/パーソナルカラー理論とコスメの色彩の基本を身につける」
- 「基本的なコスメ(単色)のカラーを4タイプ(フォーシーズン)に分類できるようになる」
というのがこの講座の内容となります。
「色選び」や「パーソナルカラー」に関してもう少し深く学びたいと思い、ベーシックコースを受講することにしました。
この講座では、肌・髪・瞳の色などから似合う色の傾向を判断し、それに合わせてメイク提案ができる力を養う内容になっています。パーソナルカラー診断を仕事にしたい、というよりも、日々のメイクに「説得力と裏付け」がほしかった私にとって、ちょうどいい学びでした。
テキストや動画講義を通して、自分の色のタイプだけでなく、それぞれのタイプの特徴や似合うコスメ・避けたほうがいい色の傾向なども具体的に知ることができ、すぐに実践に活かせました。
教材として、バイオスキンやカラーカードも入っていたので、実際にコスメの色味を見比べることで実践的に学ことができたのが分かりやすかったです。イエベ・ブルベの言葉はよく耳にするけど、じゃあどんな風にコスメを選んだら良いかって知らなかった部分でもあったので今回の講座で知ることができたのがよかったです。
美容部員やサロン勤務でお客様への提案が求められる方にもおすすめですが、私のように「発信に色の視点を取り入れたい」「自分の似合うが知りたい」という方にとっても、価値ある講座だと感じています。
8月からアドバンスコースの受講が始まるので、さらに深掘りした内容を学ぶことができるのではと今から楽しみです。受講した感想はまたブログ内でもお伝えしていこうと思います。
複数の資格を取得して感じたこと・変化
美容に関する資格をいくつか取得して感じたのは、「知識がある」だけではなく、「自分の言葉で伝えられるようになる」ことの価値です。
化粧品検定では、成分や肌構造についての“根拠ある知識”が身につきました。今までなんとなく選んでいたコスメやスキンケア用品を成分という目線で見れるようになったことは大きいと感じています。今の私の肌悩みならこの成分が入っているものの方が良いかも、と選ぶのも楽しくなりました。
コスメコンシェルジュでは、相手に合わせて選ぶ“提案力”を、コスメライター講座では“伝え方”を磨けたと感じています。知っただけでは知識も薄れてしまうので「知識を使うこと」としての学びも多くありました。
どれか一つでは得られなかった視点を、資格ごとに少しずつ積み重ねていけた感覚があります。
また、資格を通じて「学ぶ習慣」が自然と身についたのも大きな変化でした。
仕事をしているとどうしても日々忙しくて、帰ってきたら最低限のことを済ませてちょっとダラダラしたらもう寝なきゃ…。そんな毎日から、「試験のために30分でも勉強しておこう」「この隙間時間にこの講座動画見ておこう」などやるべきことがあることで生活にもメリハリがつくようになったと感じています。
なにより、好きなことを“正しく知る”ことで、もっと美容が楽しく、深く感じられるようになりました。資格取得は大変でしたが、やってみて思ったのは「チャレンジしてみて良かった」です。資格があることで自分にとっての自信にもつながりました。
これから資格取得を考えている人へのアドバイス
もし、「どこから始めたらいいか分からない」という方には、まずは化粧品検定3級(無料)→2級→1級の順番がおすすめです。スモールステップで達成感を得ながら、徐々に知識を積み上げられます。
将来的に発信や仕事につなげたい方は、1級取得後に「コスメコンシェルジュ」や「ライター講座」へ進むと、知識と表現力の両方をバランスよく習得できます。
コスメコンシェルジュ以降の資格は、講座受講料や受験料含め割とお値段がするものなので「今後の仕事に活かしたい!」「美容について発信したい!」といった明確な目標がある方にはおすすめですが、まだそこまで考えていないという方には1級まででも十分、日常生活に使える知識は学べます。
また、「資格を取ること」がゴールではなく、その後にどう活かすかを考えておくと、学ぶ姿勢も変わります。SNSで発信したり、ブログや副業に活かしたり…。目的があると、学びの定着率もぐんと高まりますよ。
私自身も、完璧にこなせたわけではありません。でも、“やってみたい”という気持ちに素直に行動したことで、確実に自分の世界が広がったと感じています。こうやってブログを始めようと思ったのも「学んだ知識を活かしたい」「文字で伝えることをしてみたい」という気持ちからです。
何か一つでもやりたい気持ちがある方には、化粧品検定おすすめです。
まずはお試し感覚で3級を受験してみてはいかがでしょうか?
まとめ
美容系資格は、知識を深めるだけでなく、自分の強みや可能性を再発見できるツールだと感じています。
私がこれまでに受講・取得した5つの資格・講座は、それぞれに学び方や得られるスキルが異なり、自分の「好き」を育てる良い経験になりました。
もし、今の自分に少し自信が持てなかったり、美容の知識を仕事に活かしていきたいと考えているなら、きっと資格はその第一歩になるはずです。
ぜひ、自分のペースで、楽しく学ぶ選択肢として取り入れてみてくださいね。
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